この後ブックオフに行こうと思ったのである。しかし、ダムに至る道を再び下るのは面倒だから、じゃあ名栗を抜けてR299で秩父に戻ってこようと思ったのだ。大いなる遠回りである。
途中までは、ジョルカブで行ったことがあった。
ダムに至る川沿い、ワインディングとアップダウン、広い道、少ない交通量、なんとも快適であった。
しかし途中から、狭い道になる。
それでも脇を川が流れ、時折、釣り人の姿が見える。
かなりの水量、そして透明だ。
こんな場所が秩父にあったとは。
どんどん登っていくと、道は険しくなってきた。
このまま行けば、行き止まりなのではないか。そんな気すらする。
しかし、標識には「秩父名栗線」とある。確かに名栗につながっているのだ。
ついに、崖崩れがひどい。5ナンバーサイズのクルマがギリギリ通れるぐらいに、道幅が狭まっていた。木が倒れていたのだ。
崖崩れしていても、岩が落ちてきていても、対処されていない。
放置プレイか。
そんなところ、対向車が着たりする。すれ違えない幅に、一部狭められていたので、停まって待っていた。しかしながらドライバーは知らん顔で、それが当然のように通り過ぎたため、クラクションを鳴らしてやった。ぶっ殺すぞてめぇ。大体登り側の俺が停まってやってんだから。
砂利がひどい。3速20〜30ぐらいでトコトコ登る。
アホなことをすれば、コケることは避けられない。
下手にこければ、体を岩に打ち付ける事になる。
そんなこんなで、頂上の方へやってきた。
驚くべき事に、雲の上である!
しかし、見晴らしはよくない道だ。
ここを広く整備してスカイライン的な道にしたら面白そうだが、無駄すぎる事業だから却下。

と、頂上には2台のバイクがいた。俺はその手前で写真を撮って、発進したばかりだったから、立ち寄らなかったが。
しばらくすると、250cc単気筒トラッカースタイルのバイクとすれ違った。
さらにその後、路肩に2台のバリバリなオフロードスタイルのバイクが。
うーん、こういう道はオフロードだよなぁ。
ここにVTRで着てる俺がアフォ。
ダートじゃないし、アスファルトなんだけど。こりゃオンよりオフのが楽しい。
それにしてもバイクが多い。意外にも。まあ日曜日だし。
て言うか俺、バイト帰りなんだよな。
ツーリングじゃないんだけどな・・・。
雲の中を走り、どんどん降りていく。怖い。枯葉が濡れている。滑る。
近かった山の頂上が、徐々に見えなくなって、左右を山に囲まれる。
そして、やがて、滝が見えてきた。

ココに来るまで、滝は沢山あったのだが、さすがにこの滝は見逃せなかった。道からくぼむように空洞があって、そこの上から水が流れてきているのである。コレは素晴らしい!!
夢中で写真を撮っていたら、先ほど頂上にいたオフ2台が、追い越していった。
すぐについてくと、追いついた。
しかし俺は有馬ダムのトイレによったため、そこで別れた。
そこから後は、"通学路"を通って299号線にぶつかるだけ。
困った事に299号線は若干、混雑していた。
特に、芦ヶ久保の道の駅。
あそこに入ろうと思ったが、あまりに込んでいるのでやめた。
そこに入ろうとするクルマが邪魔でなんとプチ渋滞。
ムカついたのでエンジンふかしまくってすり抜け、追い越し。
ブックオフも混んでいたので、結局立ち寄らず。
ただ、近所のホームセンターには寄った。
最近、エーモンの製品を買いまくっているオイラ。

車種がはっきりとはわからなかった。
黒いコンパクトハッチバック、3ドア、なかなか改造してあった、室内にはバー、シートはレカロっぽい。ナンバーが16だか17だか、覚えやすかった事だけは覚えている(覚えやすかったくせに16だか17だかわからない)。
隣に彼女だかを乗せていたようである。それにしては、ずいぶんと、イメージダウンな運転だった。
秩父にクルマが沢山いて、イライラしていた。基本的に、静かな場所が好きで、人が多い場所は嫌いなのだ。道の駅ちちぶに行ってみても、人だらけで、俺がバイクを停めたらバイクをジーっと見る人、そして子供。そういうのは俺は無視。声をかけたりはできないし、話したい気分でもなかった。
地元が混み混みしていると、ムカついてしまう。
秩父が観光地には、なってほしくないな。
ライダーは、集まってほしいが。
峠ではストレス発散! と、クルマというクルマを抜かしまくっていた。
クルマは、動くパイロンである。
という言葉、最近、激しく同感。
5台一気に抜かしたり、軽やかにリズムよく抜かせるとなんとも楽しい。
もはや、前にクルマを見つけると「獲物だ!!」と微笑むぐらいに。
峠を越えて、信号のたびに、何台かクルマが止まっているような状況に出くわす。そのたび、すり抜けして先頭に出る。二度と、追いつかれはしない。
とある信号、7台ぐらいクルマが連なっていた。
何でこの信号にこんなに!!
とムカついて、青信号になりかけていたところを、ブチ抜いた。ちょうど右折用レーンがあったので、そこを使った。右折車がいたが、十分なスペースがある。
別に俺はかっ飛ばしているわけじゃない。
時速70km以下で走っている。
ただ、動くパイロンを見るたびに、マイペースを守るべく、抜かすだけだ。動くパイロンはみな、俺のマイペース未満なのだ。だから追いつくのだが。
そんなわけで、マイペースで走っていた。ライダーとすれ違う。ウィンカーを付けっぱなしだったので、俺もウィンカーを出して教えてあげたが、気づいたかどうかはしらない。
と、そんな時。
ふとバックミラーを見ると、黒いクルマ。
先ほどの信号で、確か、先頭から3台目ぐらいにいたやつだ。
ちょっと勝負してやるか。
と思って、アクセルをひねった。
時速100km程度。
それを許す、広い道だった。適度にコーナーもある。
お、結構ついてくるじゃん。
前方に軽トラが見えてきた。コレをバイクなら、いとも簡単に追い越せる。しかしどうかな、クルマは。
コレで勝ったかもしれない、しかし、ヤツは先ほど少なくとも2台は抜かして俺についてきたのだ。どうかな・・・。
まるでそれが最初から決められたラインであったかのように、ゆるいコーナー中腹の軽トラをパスして俺は前に出た。若干ブレーキを踏んだ様子で、挙動を乱しながら、後ろのクルマもついてきた。
やるねぇ、負けたな。
そう思って、ハザードを出して避けた。
クルマは何を思ったか、右に避けず、一緒にブレーキを踏んで、左に寄ってきた。挑発か? と思ったがその後抜かしていったので、ついていった。
前を走る黒いクルマ。コーナー中腹でブレーキを二回。
あんまりカッコイイことじゃないわな。旋回中のブレーキは。俺はもう戦意を失って、エンブレのみ。
しかしその後、クルマが5台ぐらい走っていて・・・さらにその先のT字路の信号は赤だったのだ。
さらに良いことに、対向車はいない。
勝ったな!!!!!!
全てのクルマを抜かし、信号の先頭に出て、俺は左折して、セルフのガソリンスタンドへ行ったのであった。
俺がガソリンを入れていると、T字路を右に曲がってから左に曲がって国道に出たらしい先ほどのクルマが、目の前を通って、299号線を、群馬方面に走っていった。
まあやっぱりクルマの方が速いかなと思う。
バイクはワン・ホイール・ドライブだから、どうしたって地面にトラクションを伝えきれない。
いや、バイクのせいではない。膝は愚か、ステップも擦れない俺のライテクに問題があるのかもしれない。とはいえ公道で膝をするまでをやる気には正直なれない、怖い。
あのクルマはシビックか、ミラージュ辺りかなと思う。つまりはもしシビックなら旧い形である。
ちょっと有間ダムの方まで走った帰りだったから、ツーリング気分だったが、なんてことはない、バイトの帰りである。
ライディング・ジャケットの下は、ツナギだったのだ。
なんだかんだ、バイクのイメージダウンをさせるような行動をしている事に気づいてちょっと反省。
俺もクルマに乗っていれば、他のクルマ同様、のんびりはしっているものだが。やはり異種なモノに乗っていると、クルマと同じようには走れない。
周りがバイクだらけだったら、俺の行動も、突出したものではないと思うのだが。
若気の至りである。
彼女もいないしorz
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